英語では、名字と名前の順番が逆転する…
多分、ほとんどの日本人がそう習っていると思います。
僕も、中学で英語の授業が始まると、かなり最初の段階でそう教わりました。
例えば、ミヤネ 太郎さんが英語で自己紹介するときは、
I am Taro Miyane.
になるよ!って教わりました。
でも、実は英語だからと言って、必ず名➔姓の順番とは限らないんです。
今回は、氏名の表記方法について、お話します。
英語で名前を表記する3つの方法
それでは、さっそく英語の名前の表記方法についてご紹介しましょう。
英語で名前を表記する方法は、3つあります。
名前の表記法①|名→姓の順
一つ目は、「名前 名字」の順の書き方です。最も一般的な表記法です。
ミヤネ太郎さんの場合は、
Taro Miyane
と記述すればいいわけです。
子供のころから、ずーっと習ってきた書き方なので、多分知らない人はいないでしょう。
名前の表記法②|姓,(カンマ) 名で表記
次は、「名字, 名前」と記述する方法です。
カンマには、「姓と名を逆に記述してますよ」っていう意味があるそうです。
ミヤネ太郎さんの場合、
Miyane, Taro
と記述します。
一見、MiyaneさんとTaroさんの二人が登場しているように見えますが、そうじゃないですよ(笑)
名前の表記法③|大文字の姓→名で表記
最後は、姓のみを大文字で記述する方法です。
ミヤネ太郎さんの場合、
MIYANE Taro
とか
MIYANE, Taro
と書きます。
多分、「Taro MIYANE」と書いてもOKです。
全部大文字にすることで、「これがオレの名字だ!!」って主張するわけですね。
姓→名の表記は一般に認知されていない?→そんなことないです
ネット上では、「姓→名の順は海外では認知されていない」なんて意見を見かけますが、そんなことはありません。
著名な論文誌でも使われる表記ですので、少なくともアカデミックでは浸透しています。
僕が大学生だったころに論文を読み始めて、びっくりしたのをよく覚えています。
英語と言えば、「名→姓」の順だと思ってましたからね。
「姓→名順で書くこともあるんだ!!」って、軽くカルチャーショックでした。
Google Scholar で論文の姓→名順を実際に確認してみた!
百聞は一見に如かず!!ということで、実際に見てみましょう。
日本人が著者の論文を見れば、姓→名の順なのか、名→姓の順なのかが一発で分かります!
論文を検索するには、Google Scholarを使え!!ってことで、Google Scholar教授に聞いてみました!
まずは、Google Scholarのトップページに行きましょう。
Google Scholarとは、世界中の論文を検索できるGoogleの検索サービスです。僕もいつもお世話になっております。
次に、「Neocognitron Fukushima 」とタイプしてみましょう。
すると、こんな感じの画面が表示されます。
検索結果の引用マーク(❞)をクリックします。
(ちなみにこの論文は、最近流行りのAI分野(機械学習)で有名な論文です。著者は日本人。)
すると、この文献を引用するときの表記が表示されます。
MLAとかAPAとかISO 690とかは、論文を引用するときの型のことです。「こんな書き方があるよ」くらいの理解でOKです。
各引用表記の名前の書き方を見てみると…
- MLA: Fukushima, Kunihiro→『姓, 名』表記
- ISO 690: FUKUSHIMA, Kunihiro→『大文字姓, 名』表記
となっていることが分かります。
ね?学術論文の世界では、『姓→名』表記がマイナーじゃないことが分かると思います。
もちろん、『名→姓』表記の引用の仕方もあるので、『姓→名』がメジャーと言うわけではないんですが。
「海外で『姓→名』表記は浸透していない」
と主張している人がいますが、ちょっと暴論です。
まとめ
今回は、英語での氏名表記についてお話しました。
名➔姓の順が一般的ではありますが、姓➔名の表記方法もあります。
そして実は、文化庁も日本人名の表記順を姓➔名に変えることを提言していたりします。
今後は、もしかしたら日本人の名前を姓➔名で表記するのが一般的になるかもしれませんね。