「TOEICを受けるのはほとんど日本人。だからTOEICなんてグローバルな試験じゃない」
こんなウワサ、聞いたことありませんか?
僕は何度か聞いたことがあります。
ネットでも、たまーにこんなことを言っている人がいますしね。
でも、実際のところどうなんでしょうかね?
本当に、TOEICの受験者は日本人ばかりで、ドメスティックなテストなんでしょうか?
それとも、ウワサが大げさなだけで、ちゃんとグローバルなテストなんでしょうか?
今回は、TOEICの受験者層について調べてみました。
2018年の日本人のTOEICの受験者数は?
まずは、国内のTOEIC受験者数から見てみましょう。
日本国内のTOEICテストの運営を行っているIIBCのプレスリリースによると、
2018年度のTOEIC受験者数は245万6000人でした。
内訳は、TOEIC公開テストが121万2,000人で、IPテスト(企業で受ける非公式のテスト)が124万4,000人です。。
出展:2018年度 TOEIC Program 総受験者数は約266万人|プレスリリース一覧|IIBCについて|IIBC
日本の人口がだいたい1億2700万人なので、全人口の2%程度が毎年TOEICを受けているわけですね。
…そう考えると、TOEICってメチャメチャ人気の試験ですね。
TOEICの世界の受験者数は!?
それでは、TOEICの世界全体での受験者数は何人なんでしょうか?
正確な数字を調べることはできませんでしたが、
TOEIC Programは、世界約160カ国で年間約700万人が受験するほどの規模に広がりを見せています。
出展: TOEIC Programの理念 -TOEIC Programの歴史-|【公式】TOEIC Program|IIBC
とIIBCのページに書いてあります。
少なく見積もっても、2018年度のTOEICの世界全体の受験者数は700万人だと推定できます。
TOEIC受験者の日本人割合は35%程度。「ほとんど日本人」は言い過ぎ
ということで、TOEIC受験者のうち、日本人の割合は35% (245.6万 / 700万)になります。
日本の人口が世界全体に占める割合が 1.6%(1.3億 / 77億)であることを考えると、確かに著しく高い割合です。
「TOEIC受験者に占める日本人の割合は多い」という指摘は正しそうです。
ただ、『TOEIC受験者のほとんどが日本人』は明らかに言い過ぎです。50%未満なのに『ほとんど』は無理があります。
ちょっと悪意がある言い方ですね。
世の中には、「アンチTOEIC」な人々が一定数存在しますからね。
「TOEIC受験者の35%が日本人」というデータを見て、「TOEIC受験者はほとんどが日本人」って拡大解釈してしまう人もいるのかもしれません。
また、Wikipediaによると、日本に次いで韓国のTOEIC受験者数が多いみたいですからね。
具体的なデータが手に入らなかったんですが、仮に韓国人のTOIEC受験者数が全体の15%だとすると、日本人と韓国人だけでTOEIC受験者の過半数を占める計算になってしまいますからね。
そういう意味では、「TOEIC受験者のほとんどはアジア人」っていうのは、もしかしたら正しい指摘なのかもしれませんね。
ただ、ノンネイティブが受ける試験なので、アジア系の受験者が多いのは当然だという面もありますよね…
まとめ
今回は、TOEICの受験者についてお話しました。
手元の推計によると、TOEIC受験者のうち、日本人の占める割合は35%。「ほとんど日本人」というのは言い過ぎだということが分かりました。
「受験者のほとんどが日本人だからTOEICは意味がない」と言っている人もいますが、僕はその意見に同意しないです。
そもそも「ほとんど日本人」というのは誤りですし、「受験者のうち日本人が多い」からといってTOEICがダメということにはなりません。
結局、肝心なのは試験の中身です。TOEICテストが自分の役に立つと思ったのであれば、TOEICの日本人受験者が多いという点は気にしなくてもいいんじゃないかなぁと思います。